物上代位による差押えとは,管理費等の滞納者が,その専有部分を賃貸している場合に,区分所有法7条の先取特権に基づき賃料債権を差し押さえるものです。賃借人から直接賃料相当額を取り立てて,債権回収を実現します。競売に比べて予納金も少額であり,簡易・迅速な滞納管理費の回収法と言えます。 通常は,賃借人が管理費を払っているので,賃借人がいる物件は,その時点で滞納がないことが多いのですが,賃借人がいなかった過去に滞納がある場合に有効です。