マンション管理費の滞納を弁護士が取り立てます!−弁護士法人相模原法律事務所
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滞納管理費 Q&A

             
滞納管理費についてよくある質問をのQ&Aを挙げてみました。個別具体的なことは別途ご相談下さい。

                        ■質問をクリックすると答えが表示されます。 
【質問1】 管理費は,何年で時効になるのですか?

 マンションの管理費は,最高裁の判決により,5年で時効になります。
 ですから,滞納が5年以上にならないようにしっかりした管理が必要です。
 もっとも,滞納者が時効を主張(法律的には「時効の援用」と言います。)しない限り,自動的に消滅するものではありません。

 但し,5年を経過しないうちに,@訴訟が提起され判決が出ている,A滞納者本人が管理費等の滞納の承認をしている,B滞納管理費等の一部を支払っている
などといったケースでは、時効は中断しておりますので、時効は成立しておりません。
 
【質問2】 滞納管理費があるマンションが売却された場合の対処法は?

 マンションを買い受けた人にも滞納管理費を請求することになります。
 前の区分所有者からマンションを購入した人は,法律上,「特定承継人」といいます。そして,特定承継人は,区分所有法で前の区分所有者が有していた管理費等の債務を引き継がなければならないことになっています。
 たまに,マンションの買受人が,「滞納管理費があるとは聞いていない。」などと主張することがありますが,法律的には通らないことになります。

【質問3】 提訴をしても滞納者が出頭しなかったらどうなるんですか?

 滞納者が出頭しなかった場合には,訴状が送達されている以上は,裁判は始まります。そして,出頭しないということは,訴状に書いてあることについて言い分がないと認められ,訴状通りの判決が出されます。
 裁判は,かような強力な力があるので,給料差押えや預金の差押えをされたくない滞納者には,相当なプレッシャーになります。
 のらりくらりと支払いを先延ばしにする滞納者には,提訴による毅然とした対応が必要です。

【質問4】 物件がオーバーローンでも競売をする意味があるんでしょうか?

 区分所有法59条によって,競売が命じられた場合には,物件が住宅ローンでオーバーローンであっても競売の申立をすることができます。
 物件の競売代金については,全て住宅ローンを組んでいる金融会社が取得してしまうために,滞納管理費に支払いが充てられることはありません。
 しかしながら,【質問2】でお答えしたとおり,マンションの所有者が変わると,新しい所有者は滞納金の支払いをする義務があるので,そのために,新所有者から支払いを受けられるケースがほとんどです。
 それ故,オーバーローン物件でも,競売申立までする意義があります。

【質問5】 滞納者が自己破産をしたら,管理費は回収できないのですか?

 自己破産は、裁判所に必要書類を提出して、破産宣告を受け支払不能であることを確認する手続きです。
 マンションの管理費等は破産手続き上では、破産開始決定までは破産債権となって配当財源があれば,配当されます。また,破産決定後は財団債権となり,同様に配当財源があれば,優先的に配当されます。
 しかし,通常は,破産手続きで配当がされることは少ないのが実情です。
 そうなると,その滞納者自身から取り立てることは難しくなります。

 もっとも,破産が開始されると,並行して所有マンションが競売なり任意売却なりされて処分されるのが通常です。そうすると,通常は,【質問2】【質問4】記載のとおり,新たな所有者から滞納管理費を回収することになります。

【質問6】 弁護士費用は滞納者に請求できるのですか?

 現在の実務では,規約に定めがあれば,裁判所も弁護士費用を含めて判決するのが通常です。
 マンション標準管理規約では,「組合員が期日までに管理費等を支払わない場合は、遅延損害金や違約金としての弁護士費用等をその組合員に対して請求できる。」という規定を設けています。

【質問7】 滞納者に遅延損害金も請求できるのですか?

 遅延損害金とは,定められた期日までに管理費を支払わなかった時に,そのペナルティとして支払うことになる金額のことです。
 管理規約に定められた期日までに管理費の納付がない場合には,その区分所有者に対して遅延損害金を請求することができます。

 管理規約で,年利14.6%等の定めがあるのが通常です。

 但し,管理規約に定めない場合でも、民法により5%の遅延損害金を請求することは可能です。

 滞納が長期にわたる場合には,時として遅延損害金だけでも,大きな金額になりますので,無視はできません。

 遅延損害金は,実際に取り立てるというよりも,滞納者に対してペナルティーを警告することにより滞納を発生させないということのほうが重要な意味があります。

【質問8】 少額訴訟とは何ですか?

 民事訴訟のうちで,60万円以下の金銭の支払を求める訴えについて,原則として1回の審理で判決まで行う特別な訴訟手続です。

 審理は基本的に、裁判官と丸いテーブルに着席する形式で進められます。

 ただし,通常の裁判と違って,当日での解決を目指すため,証拠書類や証人は,審理当日にその場ですぐに調べられるものに限られます。
 もっとも,判決や和解の内容に相手が従わない場合は、強制執行を申し立てることができますので,効果としては,通常の裁判と変わりありません。

 申立自体も簡易なうえに,裁判の進行については,裁判官の強い訴訟指揮のもとで進められますので,特に弁護士を立てることはありません。
 管理組合自身で訴訟を提起する場合には,有効な手続きです。

 なお,判決に不服がある場合には,異議を申し立てることができますが,通常の裁判のように控訴することはできません。


【質問9】 滞納者が調停を申し立てて来ましたが,どうすれば良いでしょうか?

 調停は,簡易裁判所にて話し合いによって紛争を解決する手続きです。滞納者が裁判所に調停を申し立てるということは,支払い方法について,分割を求める意図であるのが通常です。

 管理組合としては調停に出頭して,和解をすることになります。

 調停がまとまると調停調書というものが作られます。調停調書は,判決と同様の強い効力があり,給料や預金口座の差押えも出来るので,管理組合にとってもメリットがあります。

【質問10】 滞納者が死去し,相続人がわかりません。どうすれば良いですか?

  まず,戸籍を調査して,相続人を確定させることになります。手続きについては弁護士や司法書士に依頼すると良いでしょう。

 ただ,戸籍を調査しても,相続人がいないという場合には,裁判所に「相続財産管理人」を選任して貰います。管理人が選任された場合には,管理人に対して滞納管理費を請求することになります。
 管理人は,手元に管理費を支払うだけのお金がない場合には,マンションを換価しても支払いをすることになります。



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